アウトリーチ事業
アウトリーチは英語で「手を伸ばすこと」を意味します。文化・芸術の分野においては日頃芸術や 文化にふれる機会の少ない人々に対して、その生活・活動の場に出向き働きかける活動を指し、 招聘した芸術家などを学校や福祉施設に派遣してワークショップを開く「出前講座」と言えます。 アーティストがホールの外に出て、実際の生活の場で自らの表現活動やその知識技能を伝達することにより、 芸術に関心のある層を増やす、芸術が生活に役立つものであることを示す、未来の観客を育てること、を目的としています。 静岡市民文化会館ではアウトリーチ活動を公共ホールの責務の一つと捉え、平成23年度頃から力を入れて取り組んでいます。 |
小学校へのダンスアウトリーチ事業(平成25年度)
ダンスカンパニー・セレノグラフィカ(隅地茉歩・阿比留修一)が市内の小学校へ訪問し、 体育の授業でダンスを実施しました。 まほさん、あびちゃんのウェルカムダンスから始まり、「歩く」という基本の動きを使って ゲーム感覚で授業が展開。踊ることが得意な子もそうでない子も一緒に取り組み、 ダンスという自由な世界で踊ることの楽しさや表現する喜びを体感しました。 身体表現の指導法に関心を寄せる先生方、要チェックですよ!! |
日時 | 2013年10月7日~10日 |
講師 | セレノグラフィカ(ダンサー) |
協力 | 静岡コミュニティダンスプロジェクト実行委員会 |
企画コーディネート | NPO法人 ジャパン・コンテンポラリーダンス・ネットワーク(JCDN) |
ケアセンターへのダンスアウトリーチ事業(平成25年度)
月1回程度、市内のデイサービスセンターでダンスワークショップを実施しました。 歌をうたい、楽器を奏でながら身体を動かすことを取り入れるなど、 無理のない範囲で自由に身体を動かすことを楽しんでします。 参加者の日常を豊かに、心身へ影響を与える可能性を探るため、毎回様々なプログラムに取りいれました。 |
日時 | 2013年4月~12月(全13回) |
講師 | アオキ裕キ(ダンサー) |
アシスタント | 静岡コミュニティダンスプロジェクト実行委員会 |
協力 | 静岡コミュニティダンスプロジェクト実行委員会 |
企画協力 | Japan Contemporary Dance Network (JCDN) |
特別支援学校へのダンスアウトリーチ事業(平成24年度)
ロンドンを拠点に、障害の有無を超えて活動するダンスアーティスト南村氏によるコミュニティダンスワークショップ。 イギリスでは障害を個性と捉え、それを活かす職に就く場合が多いこと等、障害をもつ方々の未来へグローバルな 視点からエールを送る機会となりました。 障害の度合いや種類に関係なく豊かな表現を楽しむことができ、参加者の情操を養うとともに、 互いの信頼関係を深めるツールとしてもダンスが有効であると好評でした。 |
日時 | 2013年11月26日 |
講師 | 南村千里(ダンサー) |
企画協力 | Japan Contemporary Dance Network (JCDN) |
障がい者支援サークルへのダンスアウトリーチ事業(平成24年度)
知的障害をもつ就労者が、社会生活への適応能力を向上させるために実生活に必要な教養・知識を学ぶ「あおい講座」。 そのうちの音楽クラブ参加者と一緒にコミュニティダンスを体験しました。 見知らぬ講師の登場に最初は戸惑っていた講座生も、自由に表現する楽しさに目覚めると次第に自分を開放し、 予想以上に活き活きと踊る姿が窺えました。 また、表現活動を通して他者とコミュニケーションをとることで、これまで関わりの薄かった講座生同士で 新たな関係性が築かれる貴重な機会にもなりました。日時 | 2013年11月25日 |
講師 | 南村千里(ダンサー) |
企画協力 | Japan Contemporary Dance Network (JCDN) |
中学校への演劇アウトリーチ事業(平成24年度)
複数の公共ホールが連携し、演劇の手法を活用した地域交流プログラムと 演劇公演を実施する「公共ホール演劇ネットワーク事業」の一環で、 学校でのアウトリーチを実施しました。プロの演出家、俳優との交流を通し、 子ども達の生き生きとした表情が印象的でした。 先生方からも子ども達の変化に対し、驚きの声が上がるなど好評でした。 |
日時 | 2012年10月24日~25日 |
講師 | 多田淳之介(演出家・富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ芸術監督) |
アシスタント | 猪股俊明(俳優)、大川潤子(俳優) |
助成 | 一般社団法人全国モーターボート競走施行者協議会 (財)地域創造 公共ホール演劇ネットワーク事業 |
ケアセンターへのダンスアウトリーチ事業(平成24年度)
デイサービスセンターの利用者を対象に、創造性や想像性を育む コミュニティダンスのワークショップを行いました。 ダンスに対して苦手意識のあった方も、回を重ねるごとに四肢の可動域の拡大、 動きの広がり、集中力の持続等の効果が見られ、皆さん創造性や想像性を 育みながら活き活きと身体を動かしていました。 今後も継続的にワークショップの機会を設け、表現する楽しみやそれを共有する喜びを日常の中に提供していく予定です。 |
日時 | 2012年10月~2013年3月(全5回) |
講師 | アオキ裕キ(ダンサー) |
アシスタント | 静岡コミュニティダンスプロジェクト実行委員会 |
協力 | 静岡コミュニティダンスプロジェクト実行委員会 |
企画協力 | Japan Contemporary Dance Network (JCDN) |
専門学校へのアートマネジメントセミナーアウトリーチ事業(平成23年度)
将来、映像クリエイターやイラストレーターなどを目指している学生が対象であったこともあり、 舞台・音楽業界における現場のお話は、非常に実践的なものでした。 時には契約といった事にも触れ、将来クリエイター(作り手側)を目指している学生を対象としたからこその内容で、 学生も普段ではなかなか聞く事が出来ない内容に熱心に聞き入っている様子でした。 講義後には、何人かの学生が自らの作品を勝山氏に見せて意見を交わし合う姿も見られ、大変充実したアウトリーチになりました。 |
日時 | 2011年10月26日 |
講師 | 勝山康晴(ダンスカンパニー「コンドルズ」プロデューサー) |
大学へのアートマネジメントセミナーアウトリーチ事業(平成23年度)
ダンス業界の第一線で活動している勝山氏の視点から、ここ近年の舞台業界を取り巻く状況を 「現代」の文化として講義しました。コンドルズとしての舞台業界、ロックバンド・ストライク としての音楽業界、2つの業界をアーティストの顔だけではなく、プロデューサー・制作として 関わっているからこそ伝えることが出来る話でした。 多くが「商業化」した現代の「文化」の在り方と今後の行方について、あえて「金銭」という 視点から論じられる講義内容は、アートに関心のある学生にとって刺激になったようです。 |
日時 | 2011年7月12日 |
講師 | 勝山康晴(ダンスカンパニー「コンドルズ」プロデューサー) |